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必要な時に簡単にはがせる接着剤 -解体性接着剤ー

理論化学の勉強で、「電気陰性度」の特許を探していたときに、見慣れない言葉が目に留まりました。

「解体性接着剤」

意味は、タイトルの通り、必要な時に簡単にはがせる接着剤。

接着剤には十分な接着強度が求められる一方、リサイクルの観点からは、組み立てられた部品を再利用するために解体可能である、つまり容易に剥がすことができることも求められているようです。そこで、今回は、しっかりくっつき、かつ、簡単にはがせる、という二律背反とも思えるような性質を備える接着剤の開発に取り組む、旭化成ケミカルズの特許を読んでみました。

解体性接着剤は10年以上前から注目されている分野のようで、接着剤の中でも重要なテーマの1つであることがうかがえました。

解体性を付与するために、接着剤に熱で膨らむマイクロカプセルを混入する方法があります。

イメージ

しかしこれは、解体できる接着剤の強度に限界があるようです。

旭化成ケミカルズの発明は、接着剤(エポキシ樹脂)に金属ハロゲン化物を混入させるもの。具体的には、下記写真にある4つの金属ハロゲン化物です。

さらに条件があり、ハロゲン原子と金属原子の電気陰性度の差が1.7未満であること。これらの金属ハロゲン化物が、外的刺激によって接着剤の熱分解を促進し、接着力を低減または消失させる、ということでした。外的刺激によって金属ハロゲン化物が分解し、ハロゲンが接着剤を攻撃して、分解させる、ということではないかと思いますが、具体的なメカニズムには触れられておらず、敗北感とともに打ち切りとしました。

解体性接着剤というタイトルで特許を検索すると、7件だけですが、近年、サイエンス&テクノロジーでセミナーのお題となっていますので、今後特許が増えていくのではないかと思います。

すごく面白いテーマでしたので、マインドマップにまとめました。

接着剤を分解させる方法は実に様々で、いずれ1つ1つ調べてみたいです。アメリカでは化粧品ボトルを自宅で剥離させることが法規制で義務づけられているようで、そのために技術が開発されているのも興味深いです。また、ヨーロッパでは、自動車の窓ガラスとフレームの接着剤を剥離させるのに、発泡剤を混入する方法が開発されているようですね。コンビニなど短期間の建築現場でも応用されています。

化学で学んだことを特許に応用できるレベルまでまだ理解できていないのだなあ、と少し残念でしたが、最後に嬉しいことが。

旭化成ケミカルズの明細書の中で、引張剪断試験に使用した島津製作所のオートグラフの後ろに、「ロードセル」の文字が。これは先日興味を持ってマインドマップにまとめていたものでした。


オートグラフ 出典:島津製作所

これ知ってる!S字型ロードセルだ!と興奮したのはもちろん。わからないこと>つながること、でも嬉しいものですね。

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コメント

  1. asa より:

    解体性接着剤、面白いですね!記事を読んで思わず関連特許を調べてしまうくらい引き込まれました。
    接着剤と言うと強度をどうやって確保するかぐらいだと思っていたので、視野が広がった感じです。ありがとうございます!

    1. Ayumi より:

      Asaさん、ありがとうございます😊
      私も驚いたのです!接着剤にこんな分野があったなんて…と興奮しました。接着剤は奥深いですよね!
      Asaさんのブログ、いつも楽しく拝見しています。身体に気をつけてお互い引き続きがんばりましょう(^^)

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