仕事ノート・勉強ノート

以前の自分との「差」を実感した話 凝結剤vs凝集剤

講座で勉強してから翻訳の仕事を始められた方からすれば、「えっ!」と思われる話かもしれませんが、私は講座受講前に中国語の翻訳の仕事をしていましたので(完全独学でした)、その時と今とで「差」を感じることがあります。(講座では、英日特許翻訳者のプロになることを目標としています)。

化学の勉強で、「これ、講座受講前だったら置換していたし、背景を理解せずに翻訳していただろうなあ」と思うことがありました。

排水処理に関する明細書を読んでいたところ、凝結剤、凝集剤が登場しました。

排水処理で、凝集剤で水中に分散している微粒子同士を集め、フロックを形成させ、微粒子を効率的に分離する技術について少し学んだあとにこの明細書を読みました。凝集剤はイメージできたものの、凝結剤に「?」。

言葉から抱いたイメージは、凝結剤は集まりが強固で、集められるものの規模は小さい感じ。
凝集剤は、比較的ゆるい集まりで、集められるものの規模は大きい感じ。

こんなイメージをもとに調べてみたところ、日新化学研究所のHPにわかりやすい解説を見つけました。

凝結剤・高分子凝集剤

凝結剤は、1次フロックを形成させるために添加するもの。マイナスの電荷の反発により水中に分散している微粒子を、プラスの電荷を持つ凝結剤を添加することで、微粒子同士の反発をおさえ、集合体を形成させるようです。
凝集剤は、1次フロック間を架橋させて2次フロックを形成させるために添加するもの。各フロックをつなげて、より大きなフロックにするんですね。
つまり、凝結剤は凝集剤による分離効率を向上させるために添加させるものなのですね。

確かに日本化薬の明細書にも、「無機凝集剤及び有機凝結剤を添加・混合した後、有機色素化合物を含む染料廃水の処理能力をさらに向上させるために高分子凝集剤を添加する」とあります。

日本化薬の明細書では、無機凝集剤、有機凝結剤、高分子凝集剤とありさらに混乱するのですが、化合物名から、ここでいう無機凝集剤は、日新化学研究所HPで言うところの「凝結剤」ではないかと思います。

他の企業サイトでも、凝結剤と凝集剤とまとめて「凝集剤」としている会社もあり、当業者によって使う用語にバラツキがあるのではないかと思います。翻訳の際には、フロックが形成される過程に2段階あることを押さえておけば、混乱することなく使い分けることができそうです。

最後に権威にすがるということで、こちらの論文をちらっと見てみました。この論文では凝結剤と凝集剤が使い分けられていました。

高分子凝集剤の種類と作用機構

化学の勉強と明細書を並行させることで、それぞれの言葉に以前よりも敏感になってきた気がしますが、まだまだです。以前の自分と比べ進歩を感じられるのは嬉しいですね。

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