仕事ノート・勉強ノート

「波」も面白い -定常波と超音波分野-

物理で学んだ「波」にまつわるあれこれ。
特許ではどのように使われているか確認してみました。

定常波とは?

波長、周波、振幅の等しい2つの波が左右からやってきて、
重なり合い形成される合成波が、どちらの方向にも進まず、
その場で振動するように見える波のことを定常波といいます。

言葉で言われてもわかりにくいですよね。

これ、動画で見ると、動いていないように見えることがよくわかります。

2つの波が重なり合うイメージは、紙に等しい2つの波を書いて、
左右から進めて重ねてみるとイメージしやすくなります。


上の2つの波が重なり合うと↓こんなかんじ。

この2つの波が重なり合うと、

こんな感じに。透けて少しわかりやすくなりました。

重なり合う波が形成する波が定常波になりますが、上の写真には定常波は描かれていません。

色々なサイトで同じ波が重なり合う図を確認できますが、私は頭がカチコチなので、上のように紙を用意して、

あーでもない、こーでもないと繰り返して、ようやく理解できました。

縦波と横波

海の波は横波ですが、

音のように、実際は横波でない波もあります。

以前、中国語の通訳を目指していたとき、毎日の通訳トレーニングで
音読や通訳した音声をiPhoneで録音、パフォーマンスをチェックする、

ということをひたすら繰り返していました。

スマホの録音アプリで目にするこの波。
実は「縦波」を「横波」に変換して表記したものだったんですよね。

実際の音波は、下の写真の一番上に書いてあるように、縦線を並べて表されます。

これではわかりにくいため、横波のように表記されることが多いです。

縦波を横波に変換する方法はここでは割愛しますが、
ルールに従うと、縦波を横波表記にしたり、さらに縦波に戻したりできます。

縦波→横波、横波→縦波の練習をしたノート

特許明細書と定常波

定常波(定在波)は明細書にたくさん登場しますが、医療分野での使われ方を調べてみました。

オリンパスの明細書(超音波振動子および医療用超音波機器 特開2012-101160)では、

振動子の出力部に定在波が形成されることが言及されていました。

明細書には記載されていませんが、

実際は振動子の先端に向かう波が、自由端反射されて内部を往復し、

この2つの波が合成されて、定常波が形成される、ということだと思います。

明細書には「自由端反射」か「固定端反射」か書かれていませんが、この概念は必ず存在するのですよね。

上の写真の下に書いてある波は、先端で自由端反射された反射波(赤)を書いています。

点線はそのまま進んでいた場合の進行波です。

しばらく、「固定端反射じゃないよね?自由端反射でいいんだよね?」と考え、You tubeからダウンロードした動画を見返したりしました。

定常波と医療

オリンパスの明細書では、この定常波を形成する出力部を患部にあて、

患部の組織や結石を破砕したり、切断したりすることができる、とあります。

また、超音波プローブとして用いる場合は、

被検体に接触させて、超音波振動を被検体内に伝播させることができる、とあります。

つまり、超音波により発生する定常波を利用して、

治療したり、検査したりできるということですね。

超音波には縦波と横波がある

結石を破砕する仕組みに興味を持ち、

幅を広げて超音波について調べてみました。

超音波には横波と縦波があるんですね。

具体的には、

液体や気体中は縦波だけが伝わり

固体中は縦波、横波さらに表面波が存在するようです。

この概念も明細書に登場していました。

1989年に公開されたオリンパスの特許(昭64-27550)によると、

縦波だけの超音波では、結石に対する破砕効率が低いという課題がありました。

そこで、この発明では、伝達部材の先端の超音波を、

縦波だけでなく横波からなるように構成し、破砕効率を向上させていました。

(明細書では「縦振動」「横振動」と表現されていますが、縦波、横波のことだと思います)。

これは上述した、超音波は液体や気体中で縦波だけが伝わる、

という特徴とも矛盾しませんよね。

結石は尿管、腎臓などに形成されますが、腎臓は実質臓器とはいえ、「尿」を生成する場所ですし、

尿管は「尿」の通り道なので、尿管、腎臓において発生する波は縦波であろうことがうかがえます。

超音波も面白そうな分野です。

特に距離を計測したり、欠損部の有無を調べたり、洗浄する上でも応用されているのが興味深かったです。

マインドマップにも簡単にまとめました。

片側固定端の気柱の振動に苦戦した軌跡。すごく汚いですが、本人は納得し、スッキリです!
改めてYou tube動画を見たときに、3倍振動、5倍振動であるとすぐにわかり感動しました。

波はまだやり足りない感がありますが、次に進みます。

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